2016 千葉県建築学生賞 奨励賞
5.7km のアーカイブ 新たに地域に根差す6つの記憶大石隆誠(おおいし りゅうせい) 東京電機大学 未来科学部 建築学科
かつてから利便性を求め続ける人々は鉄道という強い磁力に惹きつけられるようにその周囲を開発し、生活してきた。
2016年現在、千葉県流山市にはつくばエクスプレス線が開通したことにより、現在も大規模な都市開発が行われている最中にある。しかし、その陰にはひっそりと町民鉄道として全長5.7km を走り続けている路線がある。流鉄流山線である。
1916年に開業したこの鉄道もかつては地域の起爆剤として路線を張り、しかし近年のつくばエクスプレス沿線地域の開発によりその磁力が弱まりつつあり、ついに鉄道の将来が気にかかるようになってきた今、将来廃線となる可能性が1%でもあるのであれば、その先について考えるべきである。