新月・満月のとき大潮は起こり、それは出産と必然的なつながりを持つ。助産院での出産は自然分娩が主流で、お母さんが持つ本来の自然のリズムで赤ちゃんを産む。しかし、現代社会の中では自然のリズムとかけ離れた生活がなされ、自然なお産が行われているとは言えない。女性が赤ちゃんを産むというこの神秘的な時間を、建築によってより魅力的なものにしたい。宇宙のリズムに身を任せ、人間が持つ本来の自然のリズムを取り戻せる空間を考える。具体的に、宇宙のリズムである月の満ち欠け・海の満ち引きを取り入れた空間の創出、さらに助産院建築そのものが妊婦さんに適した運動をアフォードする空間を提案する。