2018 千葉県建築学生賞 最優秀賞 / JIA全国出展作品
めんめを育てる。ー南海トラフ地震での津波に備える孤児院の提案ー小島帆南海(おじま ほなみ) 千葉大学・工学部・都市環境システム学科
高知県にある栄喜漁村では自助を促す災害教訓「めんめばちばち」が子供たちに継承されていた。この言葉は、津波へのハード対策を望まない住民を100年周期で起こる南海地震から守ってきた。しかし、現在の栄喜は子供で溢れるかつての賑わいを失っており、「めんめばちばち」の消滅が危ぶまれると共に、住民の避難意識は薄れてきている。また、別の問題として、現在の日本では、親と離された孤児が信頼できる人との愛着形成がないことから精神的な自立ができていないことが問題となっていた。このような孤児を「栄喜」という集落での人のつながりの中で育てることを提案する。これにより、孤児の自立と栄喜の防災意識を取り戻す。