痕跡の行方

2019 千葉県建築学生賞 特別賞
痕跡の行方 -生を具現化した風景がつくる死と人の新しい距離感-
根本一希(ねもと かずき)
 日本大学・理工学部・海洋建築工学科

根本一希 私は死についてよく考える子どもだった。死という果てしない概念は難しく、子どもの私は一人悩んだ。しかし、それを大人や友達に話すことはできなかった。死を考えることが悪いことのように感じた。墓の管理や無縁墓地の増加などといった問題の根底には、人々の「死への無関心」があると感じる。その原因は現在の聖域のような墓や、死が見えないように作られたまちが死を考える機会を奪ってしまっているためであると考えた。そこで、「人がいなくなった空間」に残された「人がかつて居た痕跡」を頼りに、生の具現化を行う。すると自らが死について考え、死との距離を選び取れる場ができるのではないか。

作品シート1

作品シート2

ページ上部へ戻る