2016 千葉県建築学生賞 特別賞 / なの花会賞
名付けられた碑高橋洸太(たかはし こうた) 千葉大学 工学部 建築学科
東京湾に穿たれた茫漠な空白地帯としての無人島「東京都中央防波堤最終処分場」。
土壌汚染が原因で今後50 年以上人が立ち入ることができないこと、ここが東京における歴史のひとつの終着点―首都最後の埋立地であることから構想しました。装置と石碑との間のものを建築と定義し、時間のなかで「機能」から「メッセージ」へと移ろいながら人と場所と時間を関係づけていきます。
そのための方法として大地に目を向けました。地形、水脈、植生、微気候といった要素を細かく読み取り、それに寄り添うように建築の9 パターンの形態と配置を決定しました。
「最後の土地」として在るべき風景の姿を、50 年後の未来に生きる人びとへ贈るための建築の提案です。