舞台裏のわらしべ

2016 千葉県建築学生賞 優秀賞 / JIA全国出展作品
舞台裏のわらしべ
塩田直哉(しおだ なおや)
 日本大学 生産工学部 建築工学科

塩田直哉 初夏の五日間24畳の大凧約300 枚が大空を舞う地域がある。新潟県白根町で行われる白根大凧合戦は、300年に及ぶ熱気あふれる地域文化である。しかし、大凧の製作風景を知る者は少ない。製作は、細く細やかな材と薄く柔らかい和紙とが合わさり、八つの工程を経て、わらしべ長者のように価値ある大凧へと昇華されていく。計画は、一年を通して行われるこの八つの製作現場のダイナミズムを顕在化し、これを接結点として地域住民及び来訪者の双方に向けた諸機能を並置している。地域を鮮やかに彩るひと時の白根大凧合戦が、舞台裏の風景と共に広く後世に語り継がれ、この町の情景となる。

作品シート1

作品シート2

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