2021 千葉県建築学生賞
ナラティブを紡ぐネットワーク結城和佳奈(ゆうき わかな) 東京理科大学・理工学部・建築学科
「モノ」には作られた場所や人の履歴=「モノがたり」が内在される。
昨今のコロナ過により人が移動しなくても「モノ」やサービスが手に入る時代へ急激に近づいている。
我々がまちなかを移動する意義とはなんなのだろう。
そのような未来を前にした今、リアル空間では値段のつかない価値=モノがたりが重要視される。
本提案では、地方の文化の消失や産業の衰退といった課題を伝統的な河川舟運に着目し、以前の河川舟運で人・モノを運ぶだけであった舟を「運ぶ」+「出会う」場、舟の停留所を人・モノの溜まる場として提案する。
また、産地問屋の物流を表出させ、人の流れと同時に行い、現代の越前市における生活・産業文化の継承を可能にする手法をここに提案し、豊かな暮らしを紡ぐネットワークを再編する。